2021年11月に開催されたTOEIC L&R公開テスト(第282回)で初受験し、610点を獲得しました。
600点といえば「ある程度英語が得意な人」と思われるかもしれませんが、私のような初学者でも、2か月前から3冊の教材とYOUTUBEを使うことで、このスコアに到達することができました。
今回は、そのシンプルな方法をお伝えます。
学生や社会人の方など、TOEIC L&Rテストで取り急ぎ600点台のスコアが必要な方は、申し込みをしてからでも間に合う勉強法ですので、ぜひ読んでみてください。
この記事をオススメする人
- TOEIC L&Rテストで600点台をめざす人
- 申し込んでから、テスト対策を考えている人
- 効率的な学習方法を知りたい人
TOEIC L&R600点とはどういうレベルか
最初に、TOEIC L&Rテストで600点を取るとはどいうことなのでしょうか。
TOEICテストを実施している「国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)」が公表している「TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表」には次のように表現されています。
TOEICスコア470~730[レベルC]
日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる。
つまり、細かいニュアンスまで伝えることは難しいが、要点を理解し相互のコミュニケーションをとることができるレベル。
スコアの範囲は広いものの、このレンジの平均点が600点です。
[レベルC]が自分の考えのポイントを英語で伝えることができるレベルであることから、会社や学校が求める最低限の水準であることが納得できます。
2か月前からのTOEIC L&R対策4選
さて、私が実際にTOEIC L&Rテスト、初受験で610点を取った時の教材とスケジュールは次のとおりです。
記憶するもの、慣れるのに時間がかかるものに早期に取り組み、短期間で感覚が身につく試験対策は後半に取り組むことにしました。
それぞれ詳しく説明します。
①語彙を増やす「金フレ」
Amazonで『TOEIC対策』と検索すると一番に出てくる、この教材。
「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ) 」
結局、単語の意味が分からないと、何が言いたい文章なのかがわかりません。
通称「金フレ」と呼ばれるこの単語帳では、TOEIC L&Rに頻出の英単語1000語が、めざすスコアの点数ごとに分類されています。
テキストも使いやすく工夫されていますが、何よりも音声データがスマホのアプリに無料でダウンロードできる点が秀逸。
通勤や通学中のバスや電車の中、自転車をこぎながらでもイヤフォンで聞くことができるので、単語を覚えるとともに、ヒアリング対策としても有効です。
私の場合、試験の2か月前から、毎日1時間の通勤中に聞くとともに、お昼休みにわからなかった単語をテキストで確認していました。
また、発音することでより覚えやすくなることから、周りに人がいないときは音声をシャドーイング。
試験日の前まで、空き時間があるとこの音声を聞くようにしていました。
単語は反復しないと覚えられない、流し聞きでもいいので毎日取り組む
②問題形式に慣れる「はじめてでも600点ごえ!TOEICテスト対策」
TOEIC L&Rの問題形式はパート1から7まで7種類あります。
そのうち、リスニングパートが1から4までで50問、リーディングパートが5から7までで50問、合計100問。満点は990点です。
それぞれの問題形式、出題傾向を知らずにTOEIC試験を受けることは、手ぶらで魚釣りに行くようなもの。釣果は望めません。
スコア600点をめざすのにピッタリな参考書がこちら。
「はじめてでも600点ごえ! TOEICテスト全パート完全対策 新形式問題対応」
まさに「はじめてでも」取り組める内容になっています。
最初に英単語の知識量チェックがあり、これまでTOEICを受けてこなかった人でも、自分のレベルを推測することができます。
私のオススメは、試験の1か月ほど前に本書にざっと目をとおし、各パートの雰囲気をつかんでから、③の公式問題集を1度本番の時間どおりに挑戦、その後、改めて本書を最初からじっくり、練習問題を解きながら復習することです。
「はじめてでも600点ごえ! TOEICテスト全パート完全対策 新形式問題対応」の使用例
- 1か月前 本書にざっと目をとおし、出題の雰囲気をつかむ
- 3週間前 公式問題集を本番さながらに解く①
- 2週間前 改めて本書を最初からじっくり読む
- 1週間前 公式問題集を本番さながらに解く②
この方法により、問題形式のパターンがより自分の中に定着すると思います。
問題の解き方のコツを教えてくれるのは、公式問題集にはないメリット
③時間配分に慣れる「公式問題集」
やはり実践に最も近いのは、公式問題集「公式TOEIC Listening & Reading 問題集」です。
公式の良いところは、自宅などで模擬試験をした後、正答数に応じてTOEICスコアの目安を知ることができることです。
現在の自分のスコアレベルがどれほどなのか、正答数とスコアの早見表がついているので、試験を受ける前の力試しとして最適です。
1冊に2回分の試験問題が掲載されているので、まず1回目は試験の雰囲気を感じながら、2回目は時間配分を考えながら取り組むといいでしょう。
なお、TOEICは年々難しくなっていたり、問題形式が変わっていきますので、なるべく新しいバージョンに取り組むことをオススメします。現在「8」が最新。
実践の雰囲気がわかるのは、やはり公式問題集
④ヒアリング対策と時短回答に慣れる「YOUTUBE」
ヒアリング対策にYOUTUBE
単語を覚えるのとともに、慣れるのに長期間かかるのが「英語を聞く耳」。
日本人が英語が聞き取れない理由に、単純にインプット量が少ないことが挙げられます。
毎日、少しでも英語に触れておくことで、だんだんと単語の切れ目が聞き分けられるようになります。
しかし、聞きなれない英語を毎日聞くことの苦しさ…
そんな時は、自分の好きな趣味やジャンルの英語をYOUTUBEで探し、流し聞きするのがオススメです。
他の記事でも書いていますが、好きなことは、すんなり自分の中に入ってきます。
時短回答のヒントを教えてくれるYOUTUBEチャンネル
TOEIC満点のYOUTUBERが教えてくれるTOEIC対策チャンネルがいくつもあります。
YOUTUBEチャンネルの良いところは、書籍ではわかりにくかったニュアンスを言葉で解説してくれるところ。
単純に情報量が多いので理解しやすくなります。
特にパート5の短文穴埋め問題は、文章を全部読まなくても回答できるという、目からウロコなど、TOEIC上級者なら知っていることを惜しげもなく教えてくれます。
中でも、私が参考にさせたもらった2つのチャンネルを紹介。
●【TOEIC対策】猛牛ちゃんねる
登録者数5.8万人(2021.12月時点)
TOEICに頻出の単語、各パートの解き方、勉強の仕方など、猛牛先生が詳しく解説してくれます。
●Haru English
登録者数3.5万人(2021.12月時点)
金フレの活用方法など、特にTOEICの勉強法について解説されているHaruさんのチャンネル。
YOUTUBEは英語耳づくり、書籍での勉強に疲れたときの息抜きにも最適
分からないところをピンポイントで解説してくれる
TOEIC L&R第282回の振り返り
さて、私は上記の対策を2か月前より実施しました。
平日は通勤中の1時間と帰宅後の1時間で計2時間、休日は問題集を解くために5時間ほど確保。
そして試験当日、落ち着いて臨んだはずでしたが、思いのほかリスニングが聞き取れない!リーディングの長文を読んでも頭に入ってこない!と、初めての雰囲気にのまれていたのか、まったく手ごたえがありませんでした。
結果的には610点。
コロナ禍のTOEICは、会場の密を避けるため抽選受験となっていることから、受験意欲の高い人が集まり、平均点が上昇傾向にあるようです。
とはいえ、第282回の平均スコアは605点、610点はごく平均的なレベルといえます。
結局、実力をコツコツ積み重ねるしか、ハイスコアの道はないことを実感しました。
まとめ
この記事のTOEIC対策を見て気づかれた方もいると思いますが、今回、私は文法の学習をしていません。
逆に言うと、語彙力と試験の傾向をつかむだけで600点台に届く、ということです。
また、リーディングよりもリスニングの方が点が伸ばしやすいため、この2か月間はリスニングにウエイトを置いた勉強法に注力しました。
しかしながら、よりハイスコアをめざすためには文法の理解は欠かせません。
私は今回が初めてのTOEIC受験だったため、かなり的をしぼった対策をしましたが、次の試験に向けては、文法対策にも取り組んでいきます。
次回は半年後、6月の試験で700点台を目標にします!